１５９６年。ポーランドの首都がクラクフから割る者に遷都され、１６１１年には正式にここが首都となった。以後順調に発展してきたワルシャワだが、第二次世界大戦で大きな転換点を迎えてしまった。・・・・１６世紀から１７世紀のバロック様式、ゴシック様式の建物が建ち並ぶワルシャワ歴史地区。中世へタイムスリップしてしまったかのような光景だが、実はこれハワルシャワ市民の汗と涙による結果である。第二次世界大戦時、ポーランドを占領していたナチスドイツは、この町を市街戦によって、または故意に大量の爆薬を仕掛けて徹底的に破壊してしまった。　戦後、かつてのワルシャワを取り戻したい考えた市民は写実的に書いた画家の絵、人々の記憶などを総動員して壁、石垣、看板に至るまで「壁のひび一本まで忠実に」戦前の姿に戻したのである。この町を歩くとき、街角に見える風景の一つ一つに、そんな人々の意気込みがここをこんな美しい町にしたんだな、とつくづく感じる。