チクロンB

チクロンBとは、ナチスドイツが、ここで人々を殺すのに使用した毒ガスのことである。ヘス元所長の証言によると、1500人を殺すのに7キロのチクロンBが必要だったという。これはデッサウにあるデゲッシュ社が生産していたもので、アウシュビッツで使用されたのは、1942年から1943年だけでも20000kgも使われたという。


ここが開放された後、倉庫には多数のチクロンBの缶が残されていた。中には未開封のものも残っていたという。これが全て人殺しのために使われたと思うと、その恐ろしさに寒気を感じる。


かつての収容棟、倉庫は建物は残され、一部は博物館になっているがその中にはこのチクロンBの缶や、中にはこのように未使用の結晶も展示されている。右に見えるのはアウシュビッツから、デゲッシュ社への「チクロンBの追加注文」の伝票。大量の毒薬をできるだけ早く持ってくるように書かれていた。

これらの空き缶一つ一つが命を奪っていったのかと思うと、言葉を失ってしまう・・・・。