イタリアのレンタカー事情
世界遺産が多数あるイタリアを効率よく回るのに「レンタカー」という選択肢がある。
イタリアは見所が多く、鉄道網もそこそこ発達しているため、車でなくては行けないところは少ないのだが、
ボクがここを3度目に訪れたときはレンタカーを借りてみた。プランをいろいろ考えたのだが、
ヴェニスで借りて、ローマで返すという借り方をしてみた。
「ユーノスロードスターを借りたよ」
車を借りようと、ヴェニスのマルコポーロ空港の「ハーツ」のオフィスに行ったとき先客が二人いた。日本出発前に、インターネットで「一番小さい車」をすでに予約してあったので、焦りはしなかったが「結構込んでいるなぁ・・」と思い、自分の番を待っていた。
そしてようやく自分の番が来たとき、メールを印刷した「予約証明書」を出しながら受付のお姉さんと世間話をしていたとき、お姉さんが「荷物は大きいの?」と聞いてきた。例によってバックパックが2つだけだったので「これだけだよ」と言うと、「じゃあこの車をお貸しするわね。グレードは高いけど、小型料金で良いから」と言われた。どんな車なのかとハラハラしていってみると、なんとこの写真の車、ユーノスロードスター、海外名「MX-5
miata」だった。どうやら先客の一人が「こんな荷物の入らない車はだめだ」と言って返したのだという。こちらは妻と2人、気楽な旅なのでこれは最適である。
というわけで、ボクは格安の料金で、この1.8Lのオープンスポーツを借りることができたのである。
「イタリアの道路事情」
ヨーロッパの中では運転が荒いと言われる国、イタリア。確かにドイツ・フランスなどと比べても荒い気は少々するが、基本的に似たようなもの。それほどおそれる必要はない。高速道路もよく整備され、遠距離も気軽に移動できる。アウトバーンの様に無料ではないが、日本の1/5〜1/10の値段で走れるので、全く気にしなくてもいい。
一般道を移動するのは全く問題がないが、運転に自信のない人は、やはり市街地の運転は避けた方が無難だろう。
信号を無視して渡ってくる歩行者。我先へと進む自動車の波に負けないようにしなくてはならないからである。
「道路標識」
どこにもきちんと整備されていてとても見やすい。「高速道路(オートストラーダ)」は緑色、一般道は青や茶色で表示されている。km単位なので距離感もつかみやすい。信号も必要な場所にはきちんとあるが、絶対量はとても少ない。
「冬の道」
車を借りたのは1月。南北に長いイタリアでは雪が心配である。レンタカー屋のお姉ちゃんに地図を片手に雪のことを聞いたら「絶対大丈夫よ」とタイヤチェーンすら貸してくれなかった。確かに平地では良かった。しかし、イタリアの真ん中には雪を抱いた山脈がある。南に行ったとしても、イタリア半島を横断するためにはいつかはそれを超えなくてはならない。
「何とかなるか」と走り始めたが、標高が上がるにつれ、雪が降ってきた。高速道路にも「この先積雪なのでタイヤチェーンをつけること」という警告が何度も出てきた。 自分は雪国に住んでいるため、雪の怖さも扱いも十分分かっているので、「積雪の上をFR車でノーマルタイヤで走る」という恐怖にもなんとか耐えたが、なれていない人ならば間違いなく事故をしてしまうと思う。
冬にイタリアを走る場合はやはり雪対策をしていくべきだろう。